保健医療福祉機関における職員間暴力防止に関する研究

ハラスメント定義と防止対策

ハラスメントの定義

ハラスメントとは,セクシャル・ハラスメント(セクハラ),パワーハラスメント(パワハラ),モラルハラスメント(モラハラ),職場いじめ等のことである。これらには明確な区分けはなく,時にはこれらが重複して起こる事もあり,「相手にダメージを与えるもの=ハラスメント」という事が出来る。

ハラスメントは,人権侵害である

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平成24年3月厚生労働省【職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言】を公表

提言ポイント

  1. はじめに:いじめ行為に悩む職場が増加している,業務上の注意・指導は適正範囲でハラスメント問題は,誰もが当事者となり得る
  2. 職場のパワハラをなくそう:職場のパワハラをなくすことは,国民の幸せにとって重要
  3. 職場のパワハラをなくすために:企業や労働組合,職場一人ひとりがそれぞれの立場から取り組む,人格尊重,コミュ二ケーション,互の支え合いを職場一人ひとりに期待
  4. おわりに:提言は働く人の尊厳や人格が大切にされる社会を創っていくための第一歩
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鹿児島県内のハラスメント問題の現状

鹿児島県看護協会調査報告(2009')『看護職員に対する暴力の実態調査』

  • 看護職員全体の31%が,過去1年間に職場で精神的暴力の被害を受けている
  • ハラスメント加害者の27%は,職場の上司,医師,先輩職員である
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鹿児島県内の医療機関におけるハラスメント被害

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医療現場でハラスメント被害が引き起こす問題

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私たちが実施するべき事

看護職員の離職問題を考える上でも,医療・福祉機関における職員間のハラスメント問題に焦点をあて,早急に,ハラスメント予防対策に取り組む事が不可欠である。

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ハラスメントと指導の違い

指導

部下が,仕事をする上でミスを犯した場合,上司が,そのミスに対してのみ注意を行い,改善を求める行為

ハラスメントに該当する可能性がある行為

  • 第3者が見て明らかなもの~人格否定や身体的暴力
    無視,侮辱,身体的暴力,攻撃的態度,怒鳴りつける
  • 第3者からはわかりにくいが,加害者の意図が明らかなもの ~悪意のある嫌がらせなど
    孤立,情報遮断,何度もやり直し,他人のミスの転化等
  • 第3者にもわかりにくく,加害者本人も自覚がない可能性が あるもの~労務管理の延長として行われるもの
    極端に低い評価,常に仕事を監視,過小評価,残業強要,圧力
出典:涌井美和子;職場のいじめとパワハラ防止のヒント,経営書院,pp.37-39,2010.
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ハラスメント問題とは

  • 仕事上やむを得ない指導やミスを指摘、評価することは職員教育や指導として必要なものであるが、相手の人格否定や暴力行為、他人の前でミスした本人をバカにする行為、仕事をわざとさせないという行為は、パワハラ、職場いじめとなる。
  • 誰もが被害者だけではなく、加害者にもなりうることを忘れてはならない。自分には、地位等の表には見えないパワーが存在していることを忘れないようにする必要がある。
    例)部下⇔上司、同僚間、先輩⇔後輩、正職員⇔パートなど

ハラスメント防止の第一歩は、相手が嫌がることはしないことである。

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ハラスメントを防ぐために

ハラスメント防止5か条

  1. 人事評価の基準を明確にして,権力の乱用を防ぐ
  2. 部下のマネジメントが出来る指導者(管理職)を育成
  3. 行為者には公平で毅然とした態度で対処する
  4. ガイドラインを制定して,相談窓口を整備し,研修の充実を図る
  5. 組織全体でハラスメントのない環境を作る
出典:三木啓子;ハラスメント相談員の心得,pp.50-51,アトリエエム,2012.
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文献

  1. 上ノ町和子,宇都晴美,塩井川とよ子:鹿児島県の看護職員に対する暴力の実態調査を終えて,
    (社)鹿児島県看護協会,2009.
  2. 株)ウェルネス,高橋泰:2次圏データベースシステム無償ダウンロードサービス
    Copyright© WELLNESS All rights reserved, 2011.
  3. アスラン編集スタジオ編;職場の「ハラスメント防止」ハンドブック,
    株)ヒューマン・クオリティー,2011.
  4. 相談窓口担当者様対象ハラスメント相談対応セミナー資料集,
    株)ヒューマン・クオリティー,2012.
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